初等教育コース

主な授業の紹

教育学概論
初等教育コースに限らず、教育学部の学生は全員、この授業を履修します。教育学の基礎基本である、人間の育ちと教育の影響や教育と子ども・家庭・学校との関係について、教育の歴史や理念、思想の変遷などについて学びます。この学びを通して、現代社会において生じる種々の問題、これからの教育における課題、それらの解決方法について考察します。
教育社会学
この授業も、初等教育コースに限らず、教育学部の学生は全員、この授業を履修します。この授業では、教育の社会的事実を客観的に理解するとともに、社会が教育に与える条件、教育が社会に果たす機能、教育の中の社会構造などの観点から教育事象を理解します。
●●科教育法
●●には、各教科名(国語科、社会科、算数科、理科、生活科、音楽科、図画工作科、家庭科、体育科、英語科)が入ります。小学校学習指導要領に掲げられた目標の実現を目指した授業設計ができるように、各教科の教材分析・教材開発、学習指導案の作成、模擬授業の実践を通して教育方法について学びます。
教育相談
学校現場では不登校やいじめなど、子どもたちの問題行動には、子どもたちのストレスや不満・葛藤をコントロール出来なくなったことによるケースが見られます。本授業では、この子どもの心の問題について理解するための知識やアプローチ法、保護者対応の方法、基礎的なカウンセリング技法、専門職(スクールカウンセラー)などとの連携について学びます。
特別活動の指導法
学校では各教科の授業だけでなく、様々な教育活動があります。学級活動(ホームルームなど)、児童会・生徒会活動、クラブ活動、学校行事などの目標や内容、特質について理解し、各活動の指導案の作成、実際の指導方法や評価方法について学び、教員の資質向上のあり方や実践的指導力を養います。

卒業生からのメッセージ

山路 拓也(2012年度卒、農林水産省 輸出・国際局 国際専門職)
皇學館大学を選んだ理由は、教員として好きなサッカーを部活動で教えたいと思ったからです。転機が訪れたのは、大学3年生でゼミ選択です。第一希望のゼミはサッカー部の練習日とゼミ活動日が重なり、第二希望だった生物学ゼミに入りました。今まで生物学にはそれほど興味がありませんでしたが、研究に取り組む中でたくさんの発見があり、気づけば夢中になっていました。皇學館大学での研究活動が、その後の農業系大学院への進学、農林水産省への就職の礎となりました。
山下 晟弥(2019年度卒、2021年度大学院修了、伊勢市立小学校教諭)
私は大学でたくさんのことを学びました。人との関わり合い、挑戦することの大切さ、継続し続けることで得られる力など、挙げるときりがないほどです。大学院への進学も「もっと専門的な知識を持った小学校の先生になりたい」という挑戦の思いからでした。そして幸運なことに私が大学4年の時から高等教育コンソーシアムみえの制度を用いることで中学校の理科免許も取得できるようになり、大学院で研究を続けながら中学校理科の免許も取得しました。その後、通信大学で追加の単位をとることで高校理科の免許も取得できました。現在は小学校教員として大学院で得た知識と理科の知識を活かして少しでも理科好きな子どもが増えるよう頑張っています。皆さんも大学生活で後悔のないよう全力で挑戦してみてください!
 
 
 
 

在学生からのメッセージ

家田 惟梨(2020年度入学、皇學館高等学校出身)
私は小学校教諭免許の取得を目指しており、教育学部の授業では各教科の授業の進め方や授業を行う際のポイントなど知識だけでなく具体的な手法も身に付けています。また、教育研究演習という科目では、理科教育学を選択し、小学校や中学校、高等学校の児童・生徒に対して出前講座を行っています。出前講座は大学で行っている研究で得られた新しい知見や専門的な知識を活かして教材を開発し、昆虫の面白さや理科の楽しさを伝えています。最初は昆虫が苦手で消極的な様子が見られることはありますが、新しい知識を伝えたり実物に触れさせたりすることで興味関心が芽生え、笑顔を見せる児童・生徒の様子を何度も経験してきました。こうした経験を重ねるたび、私は「教師になりたい」という思いが強くなっています。これからも子どもたちの知的好奇心をかきたてられるよう、日々大学で研鑽しています。
寺本 早希(2020年度入学、近畿大学附属新宮高等学校出身)
小学校時代に交友関係について悩んでいた時、担任の先生が私を気遣い話しかけて悩みを聞いてくれ、とても救われた思いをしました。こうした経験から、子どもの小さなサインを見逃さず、子どもたちが安心感を持って学校に通える環境を作りたいと思い、小学校教諭を目指すようになりました。私が所属している生物学研究室では、日々昆虫の飼育を行う中で、昆虫の状態を良くするために観察し思考を働かせます。また、小・中・高と幅広く出前講座を実施しており、児童生徒の前に立って話をする経験が自分自身の授業力向上に繋がると感じています。大学は友人と共に教師として働く上で必要な力や考え方を学び、実践する機会が豊富にある場であると考えています。
松永 大那(2020年度入学、津田学園高等学校出身)
私は、皇學館大学で小学校教諭の免許状の所得を目指しています。小学校教諭は基本的には全教科を教えます。そのための各教科の指導法や授業作りの方法など、様々な知識や技能をこの大学で学んでいます。特に、ゼミナールでは数多くの理科の実験方法を学ぶことができることに強い印象を受けました。現場の教師の話を伺うと、理科の実験の方法がわからない、準備する時間がないため、実施を諦めてしまう等の声を聞きました。理科の実験に関する知識や経験を大学生のうちに身につけることができることは、将来、教師になった際に非常に役に立つと思います。私は、皇學館大学だからこそ、このような経験ができると感じています。